【1.定義】
ソシオ・ヒストリアとは、人物を「年代・場所」によって確定し(誰々がいつ、どこで行ったのかを選ぶ事)、その確定された事柄から派生する「キーワード」を(この派生する様は確定した事柄を中心としてメモリーツリーを描くイメージ)、他の確定された事柄から派生する「キーワード」を結びつける作業を日々繰り返すことによって、「道(生きがいの創出、能力の向上をはかる継続した目的)」とする取り組みである。
【2.原動力】
ソシオ・ヒストリアを継続して行う原動力は「好奇心」である。
「好奇心」とは、「知らない部分を知りたいと思う欲求」であり、「知ることによって、“知的興奮”が起きる対象に抱く感情」である。
【3.原動力を引き起こす条件サイクル】
ソシオ・ヒストリアでは、「①繋がりの発見(新結合)、②ハウツーの習得、③教養の下地」の3つのサイクルが「知的興奮」が継続して起こる条件だと考えている。
①「繋がりの発見」とは、「年代・場所」によって確定された事柄から派生した「キーワード」を、他の確定された事柄から派生した「キーワード」と結びつけることのできる可能性を見つけることである。
②「ハウツーの習得」とは、「繋がりの発見」を行う事で、学びたいと思っている考えを、その人物の体験を通してみることになるため、腑に落ちることになり、その考えの理解が進み自分の力となることである。
③「教養の下地」とは、「繋がりの発見」と「ハウツーの習得」を繰り返すことによって、結果的に多くの事実に基づく情報と触れることになり、また「繋がりの発見」と「ハウツーの取得」は記憶を促す条件(経験記憶など)と重なっているため、新しく触れようとする確定する事柄の理解を助けるものとなっている事である。
こうして、①~③のサイクルは、繰り返していく内に累乗の法則に基づき加速していく。
【4.サイクルにより身に着く能力】
ソシオ・ヒストリアを継続して行っていくことによって身に着く能力は「①推理力、②長期プランの策定力、③状況に応じた判断力、④自己啓発の継続力」の4点である。
①「推理力」が付く理由は、「繋がりの発見」をするためにはキーワード同士が結びつくという「仮説」を立て、実際繋がるという「答え合わせ」を行うため、それはまさしく「推理」という行為であり、豊富な例題を多くこなすことになるからである。
②「長期プランの策定力」が付く理由は、「繋がりの発見」は繰り返すことによって多くの時間軸の間での繋がりを探すことに結果的になり、それは物事を長期的に考える力になるためである。
③「状況に応じた判断力」が付く理由は、「繋がりの発見」は具体的な事柄の結びつきを見つけるため、抽象的な考えを具体的要素で検討する力をつけることになるからである。逆に、成功するための法則など法則ばかり学ぶことや、法則の演繹的適応ばかり学ぶことは、状況よりも考え方を先行して押し付けてしまう傾向にある。
※特に個人的には「個人の人生が世界システムの作用を通じていかに結びつき、今日の状況を作り出しているのか」考えることに力点をおいているため、長期的な計画や状況に応じた判断を世の中の動きの中で行う意思決定にも役立てると信じている。④「自己啓発の継続力」が付く理由は、歴史的事象は無限に広がってるため、学び終えることがないため、諦めさえしなければ永遠に学び続けることができるためである(逆を言いうと学び終えることがない)