上野の西洋美術館に、アルチンボルド展を2回目見に行きました。

そして、楽しむべき新たなポイントを見つけてしまいました!?

◆植物や動物などの寄せ絵で、人の輪郭を作り出すのが有名なアルチンボルド。

確かに、それ自体も大変衝撃的なものですが、
それが写真なども存在しない1500年代後半に書かれたのも驚きです。

どうして色々な生物や植物をこんなにも沢山、しかも正確に描けたのでしょうか?

今ならググれば写真が出てきますし、図書館に行けば図鑑を見て写真を見ることができます。

しかし、この時代はまだ活版印刷が始まったばかりで、ようやく白黒の本が大量に印刷できるようになったばかりの時代です。

答えは、添付の漫画を読んで下さい(笑)

9月24日まで開催されています‼

◆捕捉1◆
ダ・ヴィンチは1482年から1499年までミラノに住んでいました。フィレンツェで活躍していたダ・ヴィンチは、フィレンツェとミラノの親善のためにミラノのロドリーゴ公のもとに仕えており、フランスがイタリア征服のため攻めてくるまでミラノで活躍していました。その後、フィレンツェやヴァチカンで活躍後、フランスに行く前にもミラノを訪れています。この系譜でアルチンボルドは自然を正確に描写できる技術を身につけたといえるのでしょう。

◆捕捉2◆
1500年代、神聖ローマ帝国ではルターの宗教革命が起こっています。自然を過去の見方に囚われることなく新しい見方をしようと思えたのは、カトリックの世界観をプロテスタントが新たに世界を作り直そうという意欲からもと言われている。

◆捕捉3◆
この業績を示すのに登場したゲスナーは、南方熊楠が多大な影響を受けた事で有名である。1887年に渡米して以来、ゲスナーの伝記を読み、日本のゲスナーを目指したという(そのため、『田辺通信』の南方熊楠の言を引用)。
ゲスナーに対しての熊楠の評価は過剰だとも言われているが、自分のめで見て確かめて、生物を記録していくというスタンスは近代生物学の始まりともいえる。
◆捕捉4◆
イラスト内の引用写真は、ダ・ヴィンチのスケッチと、驚異の部屋はナポリのフェッランテ・インペラートより。

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